キンプリ続編映画についてひっそり思ったこと

キンプリが好きだ。

キンプリとは 2016年に公開されたアニメーション映画

KING OF PRISM by PrettyRhythm」の愛称である。

 

私は、一年ほど前、まったくの初見で友人に誘われて劇場に足を運んだ。

その友人もキンプリはツイッターやレビューなどで“面白い”らしいと耳に入れ観た勢だ。

つまり二人とも従来のファンではない。

だが、何の事前知識もない自分たちでも自分たちなりにすごく楽しめた。

 

映画はキャラクターが魅力的で、ストーリーや歌も心に残って面白かった。

その後も私はひとりで数回劇場で観たし、応援上映なるものも体験した。

アニメにこんな観かたがあるのかと感動した。

 

そんな映画に続編が作られるという。

「【KING OF PRISM -PRIDE the HERO-】」で、6/10に公開される。

続きがあると聞いたときにはすごく嬉しかったし、観てみたいなと思った。

前売りも買おうかと思ったくらいで(結局いろいろ考えて買わなかったのだが)

しかしそんなふうにアニメ映画に対して思ったのは初めてだったし、とにかく私は公開日を心待ちにしていた。

 

数日前までは……。

今はすごく気持ちが沈んでいる。

色々と考え込んでしまっている。

 

理由はたぶん、TVシリーズから応援しているファンのこんな言葉をツイッター上で見かけてしまったから。

 

「キンプリ見たのにTVシリーズ見てない人なんていないよね?」

「とにかくプリティーリズムを見て下さい」

「シリーズ見といたほうが良いんじゃないかなあ…親切心で言うよ」

 

といった言葉はまだ従来のシリーズをお勧めしていると分かるしキンプリの映画が公開されていた当時も言われていたことだ。

私が固まったのは、

 

「プリリズ(シリーズ名だよね?)見てない人はキンプラついてこれないから来ないで良いよ」

「RL見てないのに○○(キャラ)好きとか言ってる人が本当に無理」

「プリリズ見てないのにキンプラ見る?は???意味ない」

「シリーズ視聴してない人がプリズムショーの考察語ってるの見かけると見てないのに何を語るのと思ってしまう」

 

などなど。

こんな呟きを見た私は、単純にガーン!とショックを受けてしまった。

これは!!私にすべて当てはまることじゃないか、と。

 

文字通り頭を抱えた。

 

それまでわくわくして、応援して、続編嬉しい!と劇場に足を運ぶつもり満々だった気分が、呟きを目にした途端あれよあれよと風船がしぼむがごとく萎えてしまったのだ。

そして、すごく恥ずかしくなってしまった自分がいた。

別に恥じる必要も負い目に感じることもまったくないのは理性で分かっているのに、

私はめちゃくちゃ恥ずかしくなっていたのだ……。

 

誤解しないで欲しいのは、従来からのファンの言葉をひどいと思ったり、そんなふうに言わなくても良いじゃないかと対決するつもりは全くないということ。

だってその感情は、昔から作品を好きで応援していたなら当然持つだろう感情だし、私だって私が何年も好きな漫画やアニメを最新話だけで好きだと言う輩がいたら快く思わないだろうから…。

 

それに私がシリーズを見ていないのは事実なのだ。

何だかんだと、見る機会を逸していた。

言い訳するが、新しいものを積極的に摂取しにいく気力を著しく欠いたオタクなのだ。

 

ならばこれから見れば良い話で、公開前の今、迷っていないでシリーズを周回してから続編を観れば全てハッピーエンドになれるかもしれない。

実際、「まだ間に合うよ!」と言ってくれている呟きもある。

探せば、どの作品から、またはこのシリーズだけでも、という形で親切に紹介してくれている方もいるだろう。

 

でも、もうそんな気分になれないでいる。

 

だって私は一度この羞恥心を味わってしまった。

何も知らないであれこれ考察していた!(恥ずかしい)

キャラの見た目から好きになってしまった!(すいません)

あまつさえよく分からない所は雰囲気で観ていた(最悪)

 

聞けば中の方々もシリーズを観てと散々言ってくれていたのに…。

そんな気持ちで好きとか…言っていたんだ私は……。

 

同じく続編を楽しみにしている友人に、どうこの気持ちを伝えたら良いのだろう。

もっぱらそれが今の悩みだ。

 

ひっそりと買い集めた(数なんて少ないけれど)キャラクターグッズを見て、私は6/10に映画館には行かないかもしれない、とそんなことを思った。

観に行けないよ。

キンプリが好き?って聞かれたら「好きだよ」って言えた一年前がひどく懐かしくなった。

私は、自分にがっかりしているのだろうか。

この気持ち分かる人、この感情に名前つけてくれる人いますか。